奨学金の返済は卒業後いつから始まる?【返済に困らないための知識】

大学に入学するにあたって、奨学金制度を利用する学生も少なくないでしょう。在学中は奨学金のことは忘れているでしょうが、卒業後にその存在に気づき、重くのしかかるのが毎月の奨学金の返済です。

この記事ではそんな奨学金はいつから返済をしなければならないのか、そして返済に困らないために覚えておきたいポイントをご紹介していきます。

奨学金の返済は奨学金貸与終了月から7カ月目に始まる

奨学金の返済は大学卒業後にスタートすることはなんとなく分かっていても、実際にいつから返済がスタートするのか把握していない学生や卒業生も多いのではないでしょうか。

奨学金は社会人になってすぐ返済し始めなければならないと考えられがちですが、実は奨学金貸与を終了した月から7か月目に返済がスタートします。

3月に卒業した場合はその年の10月から

ほとんどの学生が3月に大学を卒業し、4月から社会人となるでしょう。3月に卒業した場合は奨学金の返済はその年の10月からスタートします。社会人になってすぐは貯金もなく、返済する能力もないでしょう。しかし奨学金の返済が始まるまでは半年の猶予があるので、返済へ向けての貯蓄の準備をすることが可能です。

なお、大学を中退した場合でも奨学金を借りていたのであれば、返済する必要があります。その場合でも中退後から7か月目に返済がスタートすることになります。

振替日は毎月27日

奨学金を申し込んだ際に登録した引き落とし口座から、毎月27日に返済額が引き落としされることになります。つまり3月に卒業した場合、最初の返済日は卒業した年の10月27日となります。大学を中退している場合でも振替日は同じです。なお、27日が銀行のお休みの日(土日祝)の場合は、その翌営業日に引き落としされることになります。

月末なので、給料も振り込まれている企業も多いですが、給与振り込みが月末の企業の場合は給料日前で口座に残っている金額が少ない可能性もあります。27日の引き落としを念頭に置きながら計画を持ってお金を使うようにしましょう。

返済方法には「月賦返還」と「月賦・半年賦併用返還」がある

50万円

奨学金の返済方法には「月賦返還」と「月賦・半年賦併用返還」の2種類あります。ほとんどの方は「月賦返還」を選んでいるようです。

どちらの返済方法を選択するかは、最初に奨学金を申し込むときの返済誓約書の提出の際にどちらで返済をしていくかを決めなければならず、それ以降変更することができません。

月賦返還とは

月賦返還とは「毎月同じ金額を返済していく」返済方法です。だいたい毎月1万~2万円を返済していくことになり、返済していくにあたって負担はそこまでないでしょう。一方で奨学金の完済までに15年~20年はずっと毎月引き落としされることになります。

毎月少しずつ返済していく月賦返済ですが、早く返済を終わらせたい場合は繰り上げ返済を行うと良いでしょう。これは残りの全てを返済するのではなく、一部の返済を繰り上げて返済することも可能です。繰り上げ返済を行えば、その分利息を減らすことができるので、奨学金の支払総額が少なくなります。

月賦・半年賦併用返還とは

月賦・半年賦併用返還とは「奨学金の半分を毎月少しずつ返済し、さらに半分を1月・7月にまとめて支払う」返済方法です。つまり、毎月の返済にプラスして、ボーナスが入ったあとの月に更に多めに支払う、いわゆるボーナス払いを行います。

この返済方法では年に2回、繰り上げて奨学金の返済を行うため、より早めに奨学金を完済することが可能です。そして早めに完済できるということは、その分支払う利息を減らすことができるため、月賦返還と比べて支払総額が少なくなります。

奨学金を返済する時はスカラネットPSを利用しよう

奨学金の返済の期間は長く、返済スタートから時間が経ってしまうと、自分がいくら払ってきて、残額はいくらなのか、あと何年間払わなければいけないのか、把握できなくなってしまうでしょう。

そのようにならないためにも、奨学金を返済する時はぜひスカラネットPSを利用することをオススメします。

スカラネットPSとは

スカラネットPSとは奨学金を貸与している日本学生支援機構が展開しているサービスのことで、給付中の学生や返還中の社会人が、自分の奨学金に関する情報をインターネット上で閲覧できるようになっています。スカラネット・パーソナルをスカラネットPSと略しています。

奨学金を返還中の社会人はスカラネットPSを閲覧することで、「返済総額・残りの返済回数・返済残高・現在の請求額・保証人の情報」を把握することができます。

スカラネットPSを利用するメリット

スカラネットPSを利用することで、「いくら返済してきて、いくら残っているか」「あと何回返済しなければならないのか」を24時間いつでも確認することができます。

また社会人になれば、引っ越しをしたり結婚したりすることも当然あります。住所や名前の変更手続きだけでなく、繰り上げ返済の手続きもスカラネットPSでいつでも行うことが可能なので非常に便利です。

もちろん電話や郵送・FAXで変更の続きを行うことも可能ですが、その分時間や料金がかかってしまうので、スカラネットPSを利用するべきと言えるでしょう。

返済金額や回数を把握することは大切

奨学金の返済は数百万円の借金を返済していることと同じです。今後のライフプランを練っていく中で、借金が残りいくらあって、あと何年払い続ける必要があるかを把握しておくことは非常に大切なことです。

社会人になれば車を購入することもあるでしょう。また返済期間は10年以上続くことになるので、その間に結婚することも当然考えられます。

社会人になると大きな買い物や出費がある機会が出てきます。自分の奨学金の返済額を把握した上で新たにローンを組んだり、大きな買い物をしたりする必要が出てきます。

奨学金の返済がが遅れるとどうなる?

奨学金は毎月決まった額が引き落としされていきます。そのため、何年も経つとその存在を忘れてしまうこともあるかもしれません。引き落としされることを忘れており、引き落とし日に口座にお金が入っていなかった、なんてことも十分あり得る話です。

それでは、もし奨学金の返済が遅れてしまうとどうなるのでしょうか。

次回の振替日にまとめて引き落としされる

引き落とし日に口座にお金が入っておらず、返済することができなかった場合は、次回の振替日に2か月分がまとめて引き落としされることになります。

例えば、奨学金の返済を毎月10,000円ずつ行っているとします。口座にお金が入っておらず、10月27日に引き落としができなかった場合は、次回の返済日である11月27日に2か月分の20,000円が引き落としされることになります。

またこの場合、はがきや電話で督促の電話がくるので、支払いができなかったことに気が付かないということにはなりません。

ひと月だけなら延滞金は加算されない

借金の返済が遅れると、元本と利息にプラスして延滞金を払わなければならないイメージもあるでしょう。しかし、奨学金の返済の場合、ひと月だけなら延滞金は加算されません。ただし、2か月目以降は延滞金がプラスされてしまい、保証人に連絡がいくことになります。保証人とはほとんどの場合、ご両親でしょう。

つまり、1か月返済ができなかっただけで、2か月目にしっかりと2か月分の引き落としができれば大事にはならないということです。

万が一奨学金の返済が難しくなったら

どうなる

奨学金の返済は大学を卒業してから、10年~20年と付き合っていくことになります。それだけの期間があれば、何が起こるか分からないものです。失業してしまったり、病気になってしまったり、安定した収入が入らない時期も出てくるかもしれません。

もし万が一、奨学金の返済が難しい状況になってしまった場合はどうすればよいのでしょうか。

放置は絶対にやってはいけない

もし奨学金の返済が困難な事態に陥ったとしても、放置することだけは絶対にしないでください。返済できない期間が1か月だけであれば、大事にはなりません。しかし、2回目には延滞金が発生し、保証人に連絡がいきます。そして無断滞納を3回してしまうと、ブラックリスト入りすることになります。

ブラックリスト入りすると、一定期間はローンを組んだり、クレジットカードが作れない状況になってしまいます。車を購入するときや、結婚してマイホームを購入するときにローンが組めなくなってしまい、大変な思いをすることになります。

返還期限猶予制度を利用する

奨学金の返済が難しい状況になった場合、すぐに返還相談センターに連絡し、返還期限猶予制度を利用するようにしましょう。

返還期限猶予制度とは、簡単に説明すると、返済する期限を先延ばしすることができる制度です。一度審査に通れば、1年間返済期限を延長することができ、継続して制度の利用を申請すれば(申請は1年に1回必要)、最長で10年間先延ばしにすることも可能です。

返還期限猶予制度を使用して、返済期限を延長したとしても、その間に利息や延滞金がかかることはないので安心して制度の利用ができます。

減額返還制度を利用する

減額返還制度とは、奨学金の毎月の返済額を2分の1か3分の1に減らすことのできる制度です。一見すると、借金の総額を減らしてもらえる夢のような制度に思えますが、元本自体が減るわけではないので注意が必要です。

例えば、毎月10,000円の返済をしていたとして、2分の1に減らしてもらえるのであれば、毎月の返済額を5,000円にすることができます。毎月の返済負担はかなり減りますが、その分返済期間が長くなってしまいます。

申し込みを行い、申請が通れば1年間は毎月の返済額を減額することが可能です。また再度申請することで延長も可能で、最長15年間利用することができます。

奨学金の返済がいつから始まるか把握してやりくりしよう

奨学金は社会人になると同時に長年付き合っていかなければならないものです。社会人になったと同時に、何百万円もの借金ができると言っても過言ではありません。

社会人になると、毎月まとまった給料が入り、大学のときと比べて自由に使えるお金も増えるでしょう。しかし10月からは奨学金の返済があることを忘れてはいけません。入ってきた給料を全て使ってしまう生活に慣れてしまうと、10月以降に辛い思いをすることになるでしょう。

また奨学金を返済するために、消費者金融でお金を借りるということは絶対にしないでください。奨学金よりも更に利息の高い借金を抱えてしまうだけです。

奨学金の返済スタート時期をしっかりと把握した上で、毎月やりくりしていくことをオススメします。