生活が苦しいだけでは生活保護はもらえない!生活保護が受けられる条件とは

片親世帯で生活が困窮している、身体障害者で労働ができない、などであれば生活保護を受けることができます。ただし、特に理由もなく生活が苦しいだけでは生活保護は受けることはできず、生活保護を受給できる明確な基準を国は設けています。

昨今生活保護費を巡る様々な情報が飛びかってはいますが、現状生活保護に頼らなければ生きていけない人も確かに一定数存在しているのです。今回は、生活が苦しいだけではもらえない生活保護を受けるための条件について、詳しく解説していきたいと思います。

生活保護は最低生活費より世帯収入が低い場合に受けられる

生活が困窮している人に対して、国がその生活を保障してくれる生活保護という制度があります。この制度は、その人の生活状況に応じて、最低生活費を算出して、それに満たない場合にのみ支給されるというものになります。

生活保護が受けられるケース

生活保護は誰でも受給できるものではなく、いくつか条件があります。まずは働くことが困難な人であること、そして貯蓄がない、さらに売却できる財産を所有していないことなどが挙げられます。

そして生活の援助をしてくれる親族がいないことも重要になり、様々な条件をクリアしなければ生活保護制度を利用することはできないのです。以下、東京23区在住として、具体的なケースを挙げていきます。

1人暮らしのケース

20歳以上の一般成人の場合は約13万が支給されますが、高齢になるにつれて少しずつ減額されていき、70歳を過ぎると約12万の支給となります。しかし対象者が身体障害者1級ないし2級とすると、20歳以上の一般成人で約16万の支給、70歳過ぎの人でも約15万の支給となります。

これは、障害者加算というものがつくことにより増額しており、生活保護は条件によって様々な加算があります。

夫婦2人暮らし

20歳以上の一般成人の夫婦が生活保護を受ける場合は約18万の支給されますが、上記同様に高齢になるにつれて減額していく推移です。

生活保護は受給者が増えても単純に人数分増えるということはありません。それでは不公平になってしまうからです。なので、逓減率という方法を用いて平等かつ適切な受給額を決定するのです。

4人家族のケース

一般成人の夫婦と小学生以下の子どもが2人いるケースであれば約26万の支給となり、子どもがいる世帯については児童養育加算というものが加増されます。また片親世帯で子どもが3人いるケースであれば約30万の支給となり、児童養育加算の他に母子加算というものが加増されることになります。

いずれのケースも、まったく収入がない場合における算出なので、収入があればその分受給額は低くなります。

最低生活費はどう算出される?

どう

生活保護の受給額は、どんな人にでも一律で支給されるわけではありません。そこには、その住んでいる環境や状況によって、細かな金額の振り分けがあり、最低生活費というものが算出されます。

その最低生活費を基に、生活保護の受給額が決定するのです。では具体的にどういった部分になるのか、以下それぞれ解説していきます。

居住地

日本国内であっても、住んでいる地域によって、その生活に必要な費用は変わってきます。そこで全国の各市町村を大きく6つに分け差別化を図り、これを級地と呼びます。

日本の首都である東京都全域を1級地-1として、1級地-2や2級地-1と生活レベルの段階によって区分けがされています。

世帯構成・人数

最低生活費を決める上で、世帯構成やその人数も重要になります。無論世帯人数が多ければ、その分生活に必要な費用も多くかかることになります。

しかし、単純に人数に応じて支給していては、人数が多いほど得をすることになり、不公平を生みます。そこで、逓減率という方法を用いて、より公平な最低生活費を求めることができます。

年齢

実際に受給する人の年齢によっても、費用が変動することになりますよね。

高齢者は、費用が低く抑えられがちになり、18歳以下の子どもはやはり教育などにかかる費用もあることから、高額になる傾向にあります。年齢によって、かかる費用にバラつきがあるのは当然です。

その他の事情

最低生活費を算出するために必要な条件が上記の3つでしたが、それ以外にも算出する上で参考になる条件があります。それは、母子家庭や身体障害者である場合には、生活扶助費に各加算されることになります。

このように、生活保護は細かな生活状況に応じて、適切な保護費を受け取れるというわけですね。

生活が苦しい場合こんな条件でも生活保護がうけられる

生活保護を受けるに当たって、仕事をしていたり車などの財産を所有していると、受給できないと思いますよね。しかし場合によっては、そのような条件であっても生活保護を受けられる場合があります。

仕事をしている

仕事をしていてきちんと収入を得ている人は、生活保護とは無縁だと思う人が多そうですが、実はそんなことはありません。前述でも紹介した最低生活費が大きく関係し、収入がその最低生活費を下回っていれば生活保護の受給対象となります。

ただしその場合満額給付は叶わず、あくまでもその差額分に対して生活保護費は発生します。

持ち家がある

持ち家がある場合これは財産になりますが、生活に必要最低限の住居であると判断されれば生活保護を受給できます。ただしその住居の処分価値が生活に見合っていない場合ですと、売却して生活に必要な費用を確保するように指導されます。

よって持ち家があるからと一概にダメというわけではなく、状況に応じて判断されるのです。

国から他の手当をもらっている

年金など他の手当を国からもらっている場合も、生活保護を受給できる可能性があります。

手当などを収入としその収入を最低生活費と照らし合わせ、最低生活費を下回っていればその差額分の受給が可能です。

生活保護はあくまでも最低生活費によって算出されるもので、最低限の生活を確保するために支給されるものです。

車を所有している

車を所有している場合でも、生活保護を受給できるケースがあります。その場合生活保護を申請していた時点ですでに車を所有していること、排気量2000CC以下の車であることが条件です。

また用途も通勤や通院するために必要と、都市部ではない田舎においては交通機関が満足でないために車が必須である地域は少なくありません。

年齢が若い

生活保護を受給する条件に年齢はあまり関係なく、原則定められている条件をクリアすれば受給対象となります。しかし働くことに対して問題がない場合は、家族と同居できるなどの理由から受給ができない場合もあります。

身体障害者であれば年齢を問わず、生活保護の受給が認められる可能性が高いです。

ホームレス

国にとってホームレスという存在は自らそう望んで選択したという解釈になっており、生活保護の受給は安易にいくものではありません。

生活保護は一部を除いて、生活を立て直すための制度ですから、ホームレスなどの社会から長期間離脱していた人の就職活動は相当厳しいものになります。

生活が苦しいのに生活保護が受けられないケース

連帯保証人

生活保護は、細かく決められた条件において、その人の生活レベルに合った適切な保護費を給付してくれるものです。しかし全ての人が、生活困窮から抜け出せているわけではなく、条件によっては生活保護を受けられない人も存在します。

最低生活費と同額の収入がある

受給希望者がどれだけ生活に困窮していようとも、最低生活費と同等の収入あるいはそれ以上の収入があれば生活保護を受けることはできません。人によって生活が苦しいと思う感覚は違い、全ての人の感覚に対応していたら公平な制度とはいえないですよね。

そのために最低生活費という基準が設けられているのです。

借金がある

借金があると生活保護を受けられないという情報がありますが、実際は借金があっても生活保護を受けることは可能です。ただし一定額以上の借金であれば、一度自己破産するよう指導される場合もあります。

基本的に生活保護は生活を保護または立て直すための制度なので、そこに借金の有無は関係ないといえます。

生活保護を受けるとできなくなること

できなくなる

健康で文化的な最低限度の生活を保障してくれる、生活保護ですが、デメリットも当然あります。それは、受給中は最低限度の生活がベースとなるので、生活に必要ないと判断されるものについては、制限がついてしまいます。

贅沢品を買えない

生活保護を受ける前に、生活に必要ないと判断された動産などは、売却し処分されます。ということは、生活保護を受給中も必然的にそれらのいわゆる贅沢品を持つことは禁止されることになります。

実際は、時と場合によるので、詳しくは役所に相談してみることをおすすめします。

借金ができない

最低限度の生活をするために、生活保護費は受給されているので、借金をする必要はありませんよね。なので当然借金は基本的に認められていません。

仮に借金をしたとしても、その分が収入とみなされ、受給額が減ることになります。

クレジットカードが持てない

クレジットカードを作成する際の条件として、安定した収入が必要とありますが、生活保護を受給している人はそれに当たりません。よって生活保護を受給している人は、クレジットカードの作成はできないということになります。

また、クレジットカードを作る意図さえ理解されないので、不可能と考えてください。

ギャンブルができない

国のお金でギャンブルなんて考えられませんが、法律上特にギャンブルを制限する規定はありません。ただしギャンブルによってお金が増えた場合は速やかに収入報告をしなければならず、報告を怠ると最悪生活保護を打ち切られる場合もあります。

あくまでも趣味の範疇に留めて、日々の生活に影響することがないようにしたいですね。

生活保護を受けるまでの流れ

フローチャート

生活が苦しい、生きていける自信がないという人は、実際に生活保護を受けてみてはいかがでしょうか?申請は誰でも出来ますし、相談だけということもできますよ。

役所へ相談・申請

住んでいる地域を管轄する福祉事務所に行き、実際に職員と面談します。そのときに自身の生活状況などを申告し、生活保護の受給条件に適しているか判断されます。

そして生活保護の受給条件に適していれば、いよいよ申請することになります。

生活状況の調査

生活保護の申請中は、受給希望者の申告内容に虚偽がないか、などを調べることになります。申告された住所の居住確認、受給希望者の財力確認、扶養できる者の有無、などを確認します。

仮に条件を満たしていても、扶養できる者が生活援助をするといった場合は、生活保護は通りません。

決定の通知

申請書提出から、遅くても一ヶ月以内には、結果が通知されます。保護決定通知書または保護申請却下通知書のいずれかが届き、前者は通った場合、後者は通らなかった場合にそれぞれ送付されます。

生活保護が決定した月から支給されることになり、却下された場合は、審査請求を行えるので、再度申請することも可能です。

生活が苦しくて困っていたら役所に相談しに行こう

このように、生活が苦しい場合に、生活保護は必ず受給できるものではありませんが、一度役所に相談することをおすすめします。仮に生活保護が受給できなくても、他に国や地方自治体で行っているサービスを受けられる可能性があります。

生活が苦しいであれば、一人で抱え込まず、気軽に専門機関に相談することで解決を見出すことができるのです。この日本という国は、生活苦になっている国民を放置することは決してありません。