個人再生の履行可能性テストって何?どんなことをするテスト?

手続き

債務整理の一つである、個人再生は大きな借金の減額が認められ、その後の返済が一気に捗ることになります。

しかし、そんな個人再生ですが、債権者に認められるには、履行可能性テストという、返済能力のテストをパスしなければなりません。

今回は、個人再生の履行可能性テストとは?その内容について、詳しく解説していきたいと思います。

Table of Contents

個人再生の履行可能性テストとは

何か

借金問題を解決する手段として個人再生という手続きがあります。

個人再生をするには、債務者が本当に今後債務を返していけるのかを、債権者はあらかじめ知る必要があるため、履行可能性テストというものを実施する場合があります。

しかしこのテストは、すべての地域で実施しているわけではなく、個人再生の件数が多い地域で主に実施されています。

このテストを通過することができないと、債務者は他の債務整理を考えることとなります。

以下について、それぞれ解説していきます。

そもそも個人再生とは何か

個人再生とは、借金問題を解決するために裁判所に申し立てをすることで債務を大幅に減らし、さらに残った債務を一定の期間で分割して返済していくことができるものです。

自己破産をすると、債務を帳消しにできる代わりに財産が没収されてしまいますが、個人再生では一定の条件を満たしていれば、財産を手放さなくて良いメリットがあります。

その代わり、個人再生は自己破産のように、すべての債務を帳消しにすることはできません。

個人再生の件数が多い地域で行われている

個人再生の件数が多い東京などでは、個人再生委員会を通して、個人再生の申し出をしてきた債務者に対して、履行可能性テストを行っています。

その際、個人再生委員会に対して、報酬が15万円ほど支払われるため、履行可能性テストで払ったお金の全てが返済されるわけではありません。

他の地方裁判所では、積立金制度が採用されており、こちらでは、積立金から何かが引かれるということはないため、全額を返済に回すことができます。

個人再生後に安定して返済できるかを見るもの

履行可能テストを行うことで、個人再生後にちゃんと返済することができるのかをあらかじめ見極めることができます。

返済能力は、源泉徴収票などを見ればある程度分かりますが、個人再生はやってみなければわからない部分があります。

そのため、債務者自身のためにも、履行可能性テストの存在は重要なものなのです。

仮に、履行可能性テストに通らなければ、他の債務整理を考えるきっかけにもなります。

個人再生の履行可能性テストで行うこと

整理

履行可能性テストの内容は、おおよそ半年あまりにかけて、毎月決まった金額を個人再生委員会が決めた指定口座に納入するというものです。

個人再生申請直後にテストが開始され、弁済能力が認められれば、早い段階で認められる場合もあります。

以下について、それぞれ解説していきます。

個人再生の申請直後に履行可能性テストが開始される

個人再生を申請した直後に、すぐ履行可能性テストが開始される理由については、どんな状況においても確実な返済能力をみるためです。

そのため、あえて履行可能テストの準備期間は設けていないというわけです。

個人再生を申請する場合には、すぐにでも返済が可能な状態にしておくのが良く、その状態が作れなければ個人再生ではなく、他の債務整理を検討したほうが良いといえます。

約6ヶ月の間指定された口座にお金を支払い続ける

履行可能テストは、おおよそ半年間行われます。

この期間に、個人再生委員会が指定している口座にお金を支払い続けることが、この履行可能テストで一番重要な関門となっています。

もしここで、支払えない状態に陥ってしまうと、個人再生ができなくなる可能性が高いので、確実に個人再生をしたければ、必ずこの期間中は確実に支払うようにしたいですね。

弁済能力が認められれば早期終了の場合もある

履行可能テストは、半年間個人再生委員会が指定した口座にお金を支払いますが、しっかりと払うことができていて、なおかつ返済能力が認められた場合は、決められた期間を短縮して、履行可能テストが終了する可能性があります。

そのため、おおよそ半年間としていますが、一般的には、その期間よりも短く捉えておくと良いです。

どちらにしても、履行可能テストを通過しなければ個人再生はできないため、しっかりと返済計画を立てておくのが重要です。

個人再生の履行可能性テストで支払ったお金の行方

履行可能テストの期間に払ったお金が、すべて返ってくるわけではありません。

そのお金はどこに行くのかというと、個人再生委員会の報酬として支払われます。

余剰分は返ってきますが、多くの場合は依頼した弁護士などに支払うこととなります。

以下について、それぞれ解説していきます。

一部を除き最終的には返還される

履行可能テストで支払ったお金はテスト終了後に返還されますが、全額返ってくるわけではありません。

その内訳は、個人再生委員会の報酬として25万円、弁護士に依頼している場合は15万円の報酬額を引いた額が返ってきます。

しかし、残ったお金で弁護士や司法書士に相談する可能性は高いのであまり期待はできません。

履行可能性テストで支払ったお金はその最中に引き出すことができない

履行可能テストは、債務者に返済能力があるかどうかを判断するものです。

そのため、実際の返済と同じように決められた額を決められた口座に支払わなくてはなりません。

当然ながら、履行可能テスト期間では支払ったお金を引き出すことはできませんので、個人再生をするためには返済計画をしっかり立てておくことが大事です。

個人再生の履行可能性テストは1回目の支払いが超重要事項

重要

一回目の支払いは個人再生の申請直後に行われます。

そのため、一回目の支払いまで準備期間がなく債務者本来の返済能力が如実に表れます。

個人再生をやっていくうえで、本当に返済していくことができるのかを判断できるのが、まさに一回目の支払いなのです。

以下について、それぞれ解説していきます。

1回目の支払いは個人再生の適用可否の判断材料

一回目の支払いは、個人再生を適用するかしないかのかなり重要度の高い判断材料となっています。

個人再生の申し立てのすぐ後に、実施されるので準備期間がありません。

この一回目の支払いに遅れてしまったり、払えなかったりすると、個人再生が認められる可能性はかなり低くなってしまいます。

個人再生計画と同じように、1か月ごとに指定された口座に支払います。

このような、決まり事もしっかり守れるか、というのも判断材料となっています。

1回目の支払いに遅れると個人再生の申請が棄却される可能性がある

一回目の支払いはとても大切なことは説明してきました。

債務を長期に渡って返していかなければならないのに、最初の一回目で躓いてしまったら、それは個人再生をする返済能力がないことを示すことになります。

そのため、一回目の支払いに遅れると、個人再生ができなくなる可能性が高くなります。

そうならないためにも、一回目の支払いはとても重要だということを頭に入れておく必要がありますね。

履行可能性テストをクリアできないと個人再生は認可されない

個人再生をするためには、履行可能テストに通ることが必須です。

それは何故かというと、個人再生をする条件として、継続した返済ができる能力がある事が挙げられます。

つまり、履行可能テスト時に返済が遅れるということは、継続した返済をする能力がないと見なされます。

以下について、それぞれ解説していきます。

個人再生認可の要件に「継続した弁済が可能であること」とある

個人再生は、元々あった債務をかなり減らすことができ、さらに債務整理をしなくてもいいというメリットがあります。

その代わりに求められる条件は、今後も継続的に返済できるかどうかということです。

そのため、安定した収入のない債務者は、もとより個人再生を利用することはできないということになりますね。

履行可能性テストで支払いが遅れるとこの要件を満たせないと見なされる

つまり、履行可能テストの時点で、この継続的な返済ができないと見なされれば、もちろん個人再生の認可はおりません。

履行可能性テストができなければ、他の債務整理を考える必要があり、そのいずれも返済能力がなければ、できないものが多いので、最終的には自己破産という方法しか選択肢はなくなってしまいます。

個人再生の履行可能性テストをクリアできなかったときは

借金 滞納

個人再生を行うためには、履行可能性テストをパスしなければなりませんが、仮にパスできなければ、他の方法を考えるしかないです。

そうなった場合、まずは専門家に相談することにより、進むべき道を模索する必要があります。

以下について、それぞれ解説していきます。

専門家に相談する

専門家に相談することで、今後の解決法を思案していく必要があります。

専門家に相談する際の費用については、無料である場合が多いので、費用は気にしなくても大丈夫です。

その道のプロである専門家に相談することで、確実な解決案が立てられるので、迷ったらすぐに相談することが大切です。

返せる金額の借金なら任意整理を選ぶ

現時点での借金の金額が返せる範囲内であれば、任意整理を選択することで、解決が図れます。

任意整理では、裁判所を通さず、債権者との話し合いによって、返済が一気に捗ります。

多くは、利息カットを認められることになり、その代わり債権者からは一定期間内での完済を求められることになります。

返せない金額なら自己破産を選ぶしかない

もとより、返せないレベルの借金であれば、自己破産する選択肢しかありません。

確かに、所有する財産を手放すことになったり、ブラックリストに登録されることになってしまいますが、免責さえ認められれば、借金はゼロになります。

そこは、メリットとデメリットを天秤にかけて、最善だと思う選択を自分で判断するしかないです。

履行可能性テストをクリアできなかったときのお薦めの相談先

専門家

履行可能性テストがパスできず、途方にくれている時間なんてありません。

まだ解決法はいくつかあるので、専門家を交えながら、解決法を模索していくことが大切です。

以下について、それぞれ解説していきます。

みつ葉司法書士事務所

東京都渋谷区を拠点とする、司法書士事務所です。

司法書士事務所の大きなメリットである、弁護士事務所と比べて、費用がかなり安価であるという部分があります。

また、相談の際も、非常に債務者に親身になってくれるという面があり、顧客満足度は非常に高いです。

アヴァンス法律事務所

大阪を拠点とする同事務所は、非常に任意整理に力を入れていることで有名です。

そのため、個人再生が叶わず、借金額も多額でなければ、是非同事務所で任意整理してみたいものですね。

費用も同業他社と比べて安価であり、とても頼りになる弁護士事務所になります。

東京ロータス法律事務所

東京都台東区を拠点とする、弁護士事務所になります。

数ある弁護士事務所の中でも、その費用はとてもリーズナブルであり、分割でも支払いも可能です。

また東京を拠点にしながら、全国出張による無料相談を行っているので、その実績件数の多さは折り紙付きです。

履行可能性テストをクリアしないと個人再生は認可されない

このように、個人再生を行うには、履行可能性テストというものをパスしなければいけないのです。

確かに、個人再生の借金の大きな減額というメリットを考えると、事前にテストがあるのは当然のような気はします。

債権者からしても、大きな減額を認めるということは、それなりのハードルを用意しなければ、とても商売になりません。

仮に、個人再生が認められない場合は、任意整理や自己破産などの他の債務整理を考えるしかなくなるので、どうしても個人再生に拘るのであれば、履行可能性テストをパスできるよう、全力を尽くしていく必要があります。