旦那の借金が原因の離婚は可能?その場合の離婚慰謝料はもらえる?

旦那の借金に困っている人は少なくないと思いますが、実際借金が理由で離婚することは可能なのでしょうか?結論からいうと、借金があることだけでは離婚する理由としては弱いです。借金があることによって結婚生活の継続が難しいなどの大きな被害がなければ、根本的に厳しいといえます。

今回は旦那の借金で離婚することはできるのか、また離婚慰謝料はもらえるのかについて詳しく解説していきたいと思います。

旦那の借金を理由に離婚することは可能

結婚生活はいつも順風に進むとはいえず、時には離婚という結末を迎えることがあります。その離婚の理由としては様々ありますが、旦那の借金が理由である場合、果たして離婚することは可能なのでしょうか?

結論としては、その借金によって結婚生活の継続が不可能であると判断された場合に可能となるようです。

法廷離婚事由

離婚の理由については、法律において、法定離婚事由というものが定められています。これらの理由に該当すれば、裁判所は離婚を認める判決を下すことになります。

以下について、それぞれ解説していきます。

①配偶者に不定行為があった

代表的な離婚の理由として、不貞行為がある場合があります。配偶者が他の異性と不貞していれば、夫婦関係の継続が困難であると判断されるので、離婚できる理由となります。

ただしこの理由の場合、決定的な不貞行為を立証する必要があります。

②配偶者から悪意で遺棄された

配偶者がギャンブル狂いで借金を繰り返すなどの行為を継続的に行っていれば、悪意の遺棄となる場合があります。

また、故意に生活費を渡さないなども悪意の遺棄と判断される可能性が高いです。

要約すると、配偶者の身勝手な行為によって一方の配偶者を見放す、夫婦生活が困窮する場合にこのケースが当てはまります。

③配偶者が3年以上生死がわからない

突然配偶者が失踪した場合その期間が3年以上経過していると、それを理由に離婚することができます。しかし姿は見えないし居場所は不明だが連絡はつく場合、または誰かがその配偶者を目撃していればこの条件には当てはまりません。

確かに上記のようなケースもなく3年以上も行方不明であれば、離婚を決断するのはやむを得ないと言えるでしょう。

④配偶者が強度の精神病で回復の見込みがない

仮に配偶者が強度の精神病であった場合、その後の結婚生活を続けていく意味がないので、離婚の理由対象となります。ただしこの精神病が不治の場合に限ることが条件で、少しでも回復の見込みがあれば離婚することはできません。

また、必ずしも不治であるから離婚できるわけではなく、最終的な決定は裁判所が判断します。

⑤その他婚姻を継続し難い事由がある

結婚前の配偶者の借金によって生活が大きく困窮し離婚せざるを得ない状況であった場合などは、この理由に当たります。またいわゆるDVと呼ばれる暴力による家庭崩壊や長期間に及ぶ別居生活なども、婚姻を継続し難い事由になります。

その他と記載されている通り、様々なケースが対象になりうるので、詳しくは専門家に相談してみることをおすすめします。

旦那の借金を理由に離婚する場合は⑤に当てはまる

旦那の借金による理由は、法定離婚事由の⑤に該当することになりますが、ただ借金しているだけでは離婚が認められることはありません。例えば借金によってその返済を求める催促などで生活が破綻した、または借金が理由で夫婦喧嘩が相次ぎDV被害を受けているなどの、大きな二次被害がなければ理由としては弱いです。

なので借金を理由にする場合は、借金があることによって、こういった被害を受けた、というように理由付けできなければいけません。

旦那の借金を理由に離婚したい場合でも離婚慰謝料は請求できるが…

50万円実際に離婚することになった際、離婚の原因を作った配偶者に対して、離婚慰謝料を請求できます。これは精神的苦痛に対しての慰謝料となり、原因を作った配偶者はその支払いをする義務があります。円満離婚である場合は基本無いですが、今回は借金が理由とのことなので、発生すると思われます。

離婚慰謝料がもらえるケース

ポイント

慰謝料はいわば、離婚に至った理由においての精神的苦痛に対して発生するものです。また、この離婚慰謝料は離婚後3年以内であれば請求できるものとなっています。

代表的な離婚慰謝料が発生するケースについて、下記それぞれ解説していきます。

相手が不倫した

離婚の理由が配偶者の不倫という不貞行為であった場合、当然離婚慰謝料は発生します。実は離婚しない場合も慰謝料を取れるケースがあり、その場合は不倫慰謝料という言葉に変わります。内容に変わりはなく、不倫を行ったことに対して一方の配偶者の心の傷をケアする名目になります。

DVがあった

昨今DVによる離婚が多い傾向にありますが、このDVに対しての慰謝料は、そのDVの回数や期間などによって金額が大きくなります。DVによる慰謝料を請求するにはその証拠となるものが必要で、被害を受けた直後に病院に駆け込むのがベターかと思います。

その後の手続きは弁護士などに一任することで、一切DV加害者と接触することなく慰謝料の請求ができますね。

悪意の遺棄があった

夫婦生活をしているのに生活費を渡さない、意味のない別居、健康体であるにも関わらず労働しない、などが悪意の遺棄となります。これらは法律で定められている夫婦間の義務を逸しているもので、離婚の理由に該当し離婚慰謝料が発生します。

夫婦生活においては時には我慢が必要になることもありますが、これらの行為をされてしまってはさすがに我慢の限界というものですね。

借金を繰り返す

借金を繰り返す単体では、離婚慰謝料の請求はできませんが、借金を繰り返したことによって、生活が大きく困窮した場合であれば、可能になります。その借金の理由が、夫婦生活を営む上で必要なものであれば、それは夫婦間の借金ですが、個人的に借金によるものであれば、当然のことです。

特にギャンブル依存症や浪費癖による、借金が止まらない場合は、十分離婚慰謝料を請求できる理由になります。

借金の場合も離婚慰謝料が請求できるが相手が支払い能力がない場合が多い

借金が離婚の原因となった場合でも、離婚慰謝料の請求は可能になりますが、問題は支払い能力かと思います。現実的に、借金でお金に困っている人が、離婚慰謝料を捻出することは難しいことです。

その場合、なんとしても作ってもらうのですが、それでも厳しい場合は、分割交渉や減額交渉を考える必要があります。いずれも、相手が承諾しなければいけないので、拒否された場合は、他で借金をしてでも支払わなければなりません。

離婚慰謝料の請求が難しい場合は財産分与で支払ってもらう手も

財産分与とは、夫婦間で作り上げた財産を離婚時に分配するというもので、離婚慰謝料の捻出が難しい場合は、財産分与で清算してもらうという方法もあります。これであれば、仮に借金が理由で離婚に至ったケースでも、確実に離婚慰謝料をもらえることになります。

離婚時は財産を分配する義務がある

離婚する際には、結婚生活において作り上げてきた財産を双方で平等に分配しなければならない義務があります。結婚する前にどちらかが抱えていた借金や貯金はその財産には含まれず、それぞれの財産として扱います。

現金などであればきっちり分配できますが、家などの動産になると揉めるケースが多いので注意が必要です。

分配の割合は相手と相談又は弁護士に対応してもらう

財産分与の割合は必ず平等というわけではなく、結婚生活における家庭への貢献度で前後します。詳しくは労働における金銭面の貢献、家事における家庭への貢献、などが割合に大きく影響します。

きっちり割合を決めるのであれば、専門家を第三者として間に入れることで円満な財産分与ができます。

子供がいる場合、相手の借金が相続内容に入るケースがある

30台既婚女性の借金

離婚の際、その離婚理由や離婚慰謝料の発生に注目されがちですが、子供がいる場合は、その親権をどちらが持つかが重要になります。実在のケースでいえば、母親が親権を持ち、子供を引き取ることが多く、双方での話し合いによって決められます。

子供の親権にも互いの経済状況が関係する

離婚を検討している夫婦間に子供がいる場合、当然子供にも相続の権利が発生します。この場合借金が理由となった離婚であれば、その経済的不安によって親権が取れない可能性が高いです。

子供を成人まできちんと育てられるかが焦点となり、借金があることでその信憑性は低いと判断されます。

相手には借金の債務整理を提案してみる

仮に借金のある配偶者が、子供の親権を手に入れた場合、一方の配偶者は債務整理を提案してみることで、子供の生活を少しでも豊かにしてあげられます。債務整理は、借金の減額または免除を、合法的な方法で実行できるもので、借金問題の解決にはうってつけの手段です。

親権を取られたとしても、自分の子供はやはり可愛いもので、今後の子供の生活のためにも強く提案してみることが必要かもしれません。

離婚慰謝料がもらえるかどうか専門家に相談してみよう

不倫やDVなど、明確に離婚慰謝料がもらえるケースは明記されていますが、借金はその限りではありません。しかし借金は、法定離婚事由のその他婚姻を継続し難い理由に該当する可能性が高く、借金による二次被害によって、その請求が可能になる場合があります。

実際には、この理由だから間違いなく請求できるということではないので、詳しくは専門家に相談してみることが最良かと思います。