借金の返済が滞ってしまった場合、どのように借金を踏み倒そうか考える方も少なくないでしょう。しかし、信用情報の面から考えると、借金の踏み倒しが凶と出る場合があります。
この記事では、借金を踏み倒した場合に信用情報にどのように影響するのかをご紹介します。借金の踏み倒しを考えている方はぜひ参考にしてみて下さい。
借金踏み倒しでブラックリストに載ってしまうのか?
返済が滞ると督促状が届く
借金を期日までに返済しなかった場合、借入先から「いつまでに入金が可能か」という電話がかかってきます。それでも返済をせずに無視をし続けると、自宅に郵送で督促状が届きます。
督促状には入金が確認できていない件と、未払いの元本や利息、遅延したことによる遅延賠償金が書かれており、早めに連絡または入金をするよう書かれています。この時点でしっかりと入金対応をすれば、これ以上問題が大きくなることはありません。
一定期間返済が滞ると信用情報機関に返済延滞の記録がつく
一定期間借金の返済をしなかった場合、債権者は信用情報機関に滞納情報の通知を出し、信用情報機関に返済延滞の記録を付けられてしまいます。この信用情報機関とは個人の信用情報を管理している機関です。
よく「ブラックリスト入り」という言葉を耳にしますが、ブラックリストというものが実際に存在するわけではありません。信用情報機関に借金を延滞した記録を付けられてしまう状態を「ブラックリスト入り」というわけです。つまり、一定期間返済をしないとブラックリストに載ってしまう状態となります。
ブラックリストに載るとローン契約やクレジットカード契約がしづらくなる
銀行やクレジットカード会社はローン審査やカードの審査をする際に、信用情報機関で申し込み者に返済延滞の記録がないかどうかを確認します。そこに返済延滞の記録があった場合は審査に通ることができません。
このようにブラックリスト入りをしていると、金融機関から信頼をしてもらえず、自分名義での各種ローン契約やクレジットカードの契約はもちろん、消費者金融からのキャッシングをすることもできません。
借金踏み倒しでどれだけの期間ブラックリストに載るのか
信用情報機関によりブラックリスト掲載期間は変わる
CIC | JICC | KSC | |
61日以上延滞 | 5年 | 1年 | 5年 |
3ヶ月以上連続延滞 | 5年 | 5年 | 5年 |
強制解約 | 載らない | 5年 | 5年 |
任意整理 | 載らない | 5年 | 区分なし |
個人再生 | 載らない | 5年 | 10年 |
自己破産 | 5年 | 5年 | 10年 |
上の表から分かるように信用情報機関により、ブラックリスト掲載期間は変わってきます。また延滞期間やどの債務整理をしたかによっても変わってきます。
信用情報機関はブラックリストを共有している
信用情報機関はブラックリストを共有しています。その理由は各機関の間で信用情報の共有をしていなかった時代に多重債務者が生まれてしまったためです。多重債務者を多く出さないために「CRIN」や「FINE」というシステムで情報を共有するようになりました。
そのため、例えばCICにしか情報が記載されていなかったとして、JICCもしくはKSCで記録を照会したとしても、返済延滞の記録が上がってきてしまいます。
ブラックリストに載らずに借金を踏み倒す方法はあるのか?
借金の時効が認められれば法的な支払い義務がなくなる
借金の返済を一定期間(通常5年間)行っていない場合に時効が認められる場合があります。しかし、ただ時効期間が過ぎているからと放置していても時効が認められ、借金が無くなるわけではありません。
借金の時効を認めてもらうためには、時効期間が過ぎたあとに必ず「時効援用」の手続きを行う必要があります。時効援用を行い、借金の時効が認められれば法的な支払い義務は無くなります。
時効が認められるとJICCではブラックリストから外れる
借金の時効が認められた場合、信用情報機関の一つであるJICCでは貸金業者から消滅時効の援用の通知を出した時点で情報のファイルごと削除され、該当情報無しとなります。
つまり、時効が認められたことにより、ブラックリスト状態と呼ばれる信用情報自体が無かったことになります。言い換えるとブラックリストから外れることになります。
しかし、貸金業者が「完済」と通知を出せば、情報ファイルの削除ではなく、「完済」と情報が記載されることになります。
時効が認められても自然債務と見なされブラックリスト掲載が続くケースもある
時効が認められ借金の法的な返済義務がなくなったからといって、必ずしも信用情報機関に記載されている事故情報が削除されるわけではありません。
なぜなら、時効が認められたとしても法的な返済義務は無くなるが、借金そのものは残っているという考え方があるためです。これを自然債務と言います。
そのため時効が認められても貸金業者が自然債務とみなした場合は、信用情報に関西や時効援用の通知を出さないことがあります。
借金が踏み倒しで傷ついた信用情報を回復させるには?
借金の時効期間が経過し時効の援用が成立させる
5年以上借金の返済をしなければ時効となります。そして時効の援用が成立すれば法的な返済義務は無くなり、返済する必要は無くなります。
借金が無くなると聞くと、債務整理や自己破産と類似しているため、ブラックリストに入ってしまうのではないかと考えるかもしれません。しかし、時効の援用は各信用情報機関の記録の対象とはなっていないため、ブラックリスト入りはしません。
信用情報機関によっては、情報自体が削除されるため、ブラックリストから外れることにもなります。
各信用情報機関のブラックリスト掲載期間が満了する
各信用情報機関のブラックリスト掲載期間が満了するまで待つという方法です。そのためには借金の完済や債務整理などを行う必要があります。
支払うべき借金の返済が完了した場合は、完済完了後1~5年で自動的に情報が消えるとされています。自己破産などの債務整理を行った場合は、債務整理後の5~10年で自動的に情報が消えるとされています。
借金をそのままにしていては情報が更新され続けるばかりで、ブラックリストに載り続けることになります。何らかの行動をとって早めに清算するようにしましょう。
信用情報の面では借金踏み倒しより債務整理をした方が良い?
借金時効援用は成立させるまで時間がかかる
時効援用で借金を踏み倒すためには、借金の時効が過ぎるのを待ったあとに時効援用の手続きをする必要があります。
つまり最後の返済から最低でも5年待つ必要があり、たとえ時効が成立したとしても、その後5年間はブラックリス入りしている状態が消えることはありません。
結果的に信用情報機関から金融事故の情報が消えるまでは最低でも「時効までの5年+5年=10年」かかってしまうことになります。
時効援用が成立しない場合がある
時効が成立していると思って時効援用を行っても、実は時効が成立していなかったというケースがあります。
もし時効期間中に債権者から裁判を起こされていた場合、時効は中断となり、判決が確定した日から10年の時効期間が始まってしまいます。その場合は時効が認められず、時効援用は成立しません。
借金を踏み倒すつもりで時効援用を行ったのに、逆に借金を支払わなければならない状況になってしまうことがあります。
債務整理は信用情報機関によってはブラックリストに載らない
債務整理を行えば、借金を減らすことができ、自分の収入に見合った額を無理なく返済することができるようになります。そして信用情報機関の一つであるCICでは任意整理や個人再生でブラックリストに載ることはありません。
また債務整理では自己破産を行うことにより、借金をゼロにすることも可能です。その場合、自己破産後から最低5年で情報が消えることになるので、結果的に早く信用情報を回復させることができます。
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また債務整理後の借金の返済管理も行ってくれるため、今後の返済に自信がない方の利用をオススメします。
借金踏み倒しは信用情報に悪影響しか無い
借金の返済が難しくなった場合、時効援用で借金を踏み倒そうと考えることもあるかもしれません。しかし、債権者も借金の回収のプロです。時効の援用を行い、スムーズに認められるわけではありません。その場合、何十年もブラックリスト入りの状態から抜け出せない場合もあります。
債務整理を行い、早めに借金を完済する方が信用情報の回復のためには良いこともあります。まずは自分だけで悩まずに、弁護士や司法書士に相談をして、早期解決を試みましょう。
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