自己破産は、銀行や消費者金融などで借入をしたが、結果返済に苦しくなって実行するというのが一般的です。
しかし、仮にその借入先が、友人や知人からであった場合はどうなってしまうのか。
今回は、友人や知人からの借金が返せない場合の対処法について、詳しく解説していきたいと思います。
友人・知人から借金をしたけど返せない…
通常お金を借りるとなると、銀行や消費者金融からであると考えてしまいがちですが、友人や知人からお金を借りるという人も珍しくありません。
こういった人は、すでに金融機関で融資を受けられないような、いわゆる金融ブラックと呼ばれている人が多い傾向にあります。
そのため、銀行や消費者金融などへの返済で、いっぱいいっぱいとなり、友人や知人の借金はおざなりになってしまうのです。
中には、そういった場所でお金を借りたことのない人が、友人や知人からお金を借りることもあるかもしれません。
しかし、関係が近しいからこそ、こういった当たり前の義理は果たさなければなりませんよ。
借金が返せないと分かった時にやっておきたいこと
借金が返せないと自分で判断した場合は、債務整理による借金の減額を検討しましょう。
しかし、借入先が友人・知人ということなので、今後の関係を考えれば自己破産は除外します。
波風が立たないやり方としては、おまとめローンを利用するのが良いかと思います。
簡単に言えば借入先を変更するということで、友人・知人に借りた分を一括で返済できます。
間違っても、話し合いのない自己破産はしないようにしましょうね。
借金の返済義務を確認してみよう
借金の返済義務について、お金の貸し借りは、主に口頭か書面かの2パターンあると思います。
それぞれにおける返済の強制力はいかがなものなのか。
詳しく解説していきます。
口約束での借金
口約束での借金は、主に友人や知人での貸し借りで多いのではないでしょうか。
形が残っていないのだから、返済の義務はないのではと思ってしまいがちですが、口約束でも法的な効果はあります。
しかし、書面ほどの効果はなく、また強制力もありません。
なので、お金の貸し借りであれば、きちんと書面を交わしておくことで、後のトラブルを防止することができます。
借用書がある借金
大体の契約などの場合は、書面でのやりとりを行います。
お金の貸し借りでいえば、借用書ですが、実はこの借用書には法的な効果はありません。
法的な効果を持たせるには、公正証書と呼ばれる書類を作成する必要があります。
最悪の事態を想定した場合には、借用書では弱く、公正証書でなければ強制力はないのです。
借金を返さなかったらどうなる?
友人や知人からの借金であれば、銀行や消費者金融のような回収のプロではないので、逃げ続けることは容易にできます。
銀行や消費者金融のような貸付けのプロは、あらゆる事態を想定して、様々な借金回収の手段を打ってきます。
最悪裁判に持ち込んだり、財産の差し押さえまであると想定できるので、非常に怖いイメージがあります。
しかし、友人や知人ではどうか、これまでの関係や今後の関係を考えるとアレですが、放置することに怖さはありませんよね。
10年逃げ続ければ、借金の時効まであると考えることもできますが、やはり友人・知人の借金から逃げることはおすすめできません。
受けた義理は、しっかり果たさなければ、この先の人生きっといい事はありませんよ。
友人・知人への返済を優先するなら他からの借金も検討
友人・知人からの借金は、他の金融機関の借金よりも優先して返済していくべきだと考えます。
それは、借りてくれた恩義もありますし、今後の関係もそうですし、なにより自分自身が後悔してしまうからです。
良くしてくれた人を邪険にするような人には、幸せな未来なんてありません。
他の金融会社で借入してでも、友人・知人の借金は返済しましょう。
将来的に自己破産などを考えた場合にも、友人・知人からの借金は完済しておくほうが良いからです。
友人・知人間での借金の時効はオススメしない
友人・知人からの借金にも、借金の時効はあります。
期間にすると10年という長い年月がかかりますが、時効の主張をすることで可能です。
しかし、銀行や消費者金融ならまだしも、友人・知人の借金に対して、借金の時効を考えるのはおすすめできません。
確かに、相手が素人であれば、10年という年月も容易に時効期間を超過することはできると思います。
では、貸してくれた近しい友人・知人の気持ちはどうなってしまうのでしょうか。
仮に借金の時効の主張を、友人・知人が受けたらなんて思うでしょうね。
「友人・知人」に甘えず返済方法を考えよう
借入先が友人・知人だからといって、返済がおざなりにならないよう注意しましょう。
親しき中にも礼儀ありとは、まさにこのことです。
仮に銀行や消費者金融でも借入があり、返済が苦しい場合には、今一度返済する優先順位を確かめましょう。
まずは、友人・知人の借金を優先して完済して、残りの借金は債務整理で片づけるようにすると、効率的なのではないでしょうか。
これはあくまでも、返済方法の一つですが、どの借入先にしても、きちんと自分のお金で全額返済するに越したことはありません。