住宅ローンで一般的な期間は25年から35年です。住宅ローンを組むとなった場合、最も気になるのは月々の返済額や金利だと思います。長期間のローンですから、金利がたとえ1%違うだけでも支払総額には大きく影響してきますよね。
この記事では、3000万円を25年ローンで借りたときの月々の返済額と金利の詳しい種類についてご紹介していきます。
3000万円を25年の住宅ローンでの月々の返済額は、金利によって変わってくる
住宅ローンのように元金が大きいと、金利が数%変わる事で支払い総額に大きな差が出てきてしまいます。そのため、3000万円を25年ローンで組みたいと考えた時、固定金利型と、変動金利型のメリットやデメリットを、必ず抑えておきましょう。
住宅ローンの金利の仕組みを理解する事で、自分にあった返済プランを構築していきましょう。
住宅ローンの金利にはどんなタイプがあるか
住宅ローンの金利の種類は大きく分けて3つあり、基本的にこの中から選択することになります。
- 変動金利 固定金利期間選択型
- 変動金利 固定金利期間選択型
- 変動金利 全期間変動型
ここでは、各方式のメリットとデメリットについて、確認していきましょう。
①固定金利・全期間金利固定型
まず、全期間固定金利型とは、住宅ローンを組む際に決まった金利を、返済完了まで固定し、返済額が変わらないローンのことです。
メリット
本来金利は市場に影響されますが、固定金利型を選択することで、金利が上がる可能性がありません。
3000万円25年のローンを組んだ時点で、支払い総額が確定し、毎月の返済額が変わる事がないので、日常生活の事や将来設計を考えた時に、見通しがつきます。
デメリット
変動金利型と比較すると金利が2倍近く高く設定されているケースが多く、3000万円25年のローンの場合、支払総額に数十万〜数百万と大きな差がでてきてしまいます。
また、金利は市場に大きく影響される為、金利が下がった場合にも、その恩恵は受けられず、高い金利のまま返済を続けなければいけない事です。
②変動金利・固定金利期間選択型
固定金利期間選択型とは、金融機関にもよりますが、2年〜20年程の間で、最初に金利を固定する期間を選択します。
選択した期間の後は、変動型に移行するか固定期間にするかを再度選択していくタイプとなります(金融機関により選択方法は異なる)。また、固定期間が短い程金利が安くなるのが特徴の方式になります。
メリット
全期間固定金利型に比べると、金利が低く設定されています。
また、ローンを組む段階で別の支出が増える事が想定されている場合に、選択期間型にする事で当面の間は支出が計算しやすくなり一時的なリスク回避がしやすい方式です。
デメリット
全期間変動型に比べると金利が高く設定されています。
気になる点として、選択した固定金利期間が終わった時に金利が上昇している場合にでも、上昇した金利が基準になってしまう為に支払い総額が上昇するリスクがあります。
③変動金利 全期間変動型
全期間変動型では、6ヶ月毎に金利が見直されています。しかし実際に月々の支払い額に変化がでるのは5年後からとなります。
適用金利が上がれば支払い総額が増えますが、適用金利が下がった場合には、支払い総額は変わらないといったタイプになります。
メリット
2種類のローンに比べると、圧倒的に金利が安く設定されています。
5年ルールといって金利がすぐ上昇した場合にでも、5年間は月々の返済額は固定され、金利見直し前の125%以上の金額になった場合でも、将来に繰越す事ができる。
デメリット
金利が後から上昇して、支払い総額が増える可能性があります。
5年ルールや125%ルールにて先送りされてしまった後に、金利が上昇した場合更に、支払い総額が増えてしまう。
3000万円を25年の住宅ローンを組むと、月々の返済額は固定金利と変動金利でどう変わる?
①固定金利
3000万円25年固定型、金利1.200%と想定し、ボーナス払いなしと、ボーナス払いあり(年2回、ボーナス払い総額650万)でシミュレートしてみました。
ボーナス払いなし
月々115,798円
支払総額 34,739,401円
ボーナス払いあり
月々 90,708円
ボーナス分 150,860円
支払総額
34,755,499円
②変動金利
3000万円25年変動型、金利0,470%と想定し、ボーナス払いなしと、ボーナス払いあり(年2回、ボーナス払い総額650万)でシュミレートしてみました。
ボーナス払いなし
月々106,009円
支払総額
31,802,737円
ボーナス払いあり
月々 83,040円
ボーナス分 13,7939円
支払総額
31,809,062円
3000万円25年の住宅ローンでは約0,7%程の金利の違いで、300万円近く支払総額が変わってしまいますね。しかし、変動型には金利が上昇するリスクがありますので、ローンを組む時に安くても、最終的には固定金利より支払総額が増えてしまう可能性がありますので要注意です。
3000万円を25年の住宅ローンを組む際に固定金利を選ぶ場合は、金利が安い時期に
昨今の住宅ローンでは、超低金利が当たり前になっていますが、金利が下がっているという事は、必ず金利が上がるタイミングがあります。
固定金利を選択した場合返済完了まで、金利が変動されないため、ローンを組む時の金利が安い時期に合わせられるかが、非常に重要になります。かといって、金利が安くならないからといって、住宅購入を先延ばしにする事も難しいですよね。そうならない為には、前もって金利の変動をある程度把握し、借り入れできる金利のボーダーラインを設定しましょう。
というのも、3000万円25年のローンとなると、金利が1%変わると数百万と支払総額が変わるため、固定金利を組む時には、なるべく低金利の時を選べるように前もって準備していきましょう。
金利の上昇は、住宅ローンの総支払額に非常に大きく影響してくる
変動金利の魅力である低金利ですが、最終的な支払総額を先読みする事はほとんど不可能と言って良いでしょう。3000万円25年のローンの場合、1%の上昇で数百万円の支払総額が増え、更に2%となると倍に増えてしまいますね。
変動金利を選択する場合には、金利の上昇で支払総額に大きな影響がある事を、再認識しておきましょう。
3000万円を25年の住宅ローンを組むなら、堅実な返済計画が立てやすい固定金利を選ぶのも手
3000万円の25年ローンを組む際にかかる金利が分かりましたね。
固定金利を選択した場合、目に見える支払総額では変動金利より高くなりますが、この先の金利の変動は誰にも予測することはできません。1%の金利の上昇でも大きく支払総額が変わってしまう変動金利は、返済計画の予想が難しいです。
しかし、将来設計を早い段階で立てていきたい場合には、堅実に固定金利を選ぶのもありですね。