年金未納って違法?差し押さえになるの?

年金未納って違法?差し押さえになるの?

最近年金は何かと話題になっています。今の若い世代が老人になるころには状況は更に悪化しているとも言われていますね。しかし年金を納めるのは義務になっています。

故意にしろそうでないにしろ、年金の未納が続くと何が起こるのかは気になるところです。この記事では、年金未納が続いたことで発生するリスクについてご紹介いたします。

この記事を読むとわかること

・年金未納は違法なのかどうか

・年金未納で差し押さえになってしまうのかどうか

・年金滞納後の流れ

年金未納は違法

年金未納は違法

年金が未納な人がいる理由

年金未納の人が近年増えている理由としては、以下のことが考えられます。

・年金を払っても自分は貰えないという諦め

・年金貰うより自分で老後のために貯金した方が良い

・年金制度は既に破綻していないかという不信感

年金についてどう思っていても、現在の日本では制度として存在しています。また年金を納めないのは違法とも定められていますから、払わない選択をしている人には相応のデメリットもあります。

国民年金法で年金未納は違法だと定められている

年金の未納は違法です。国民年金法で明確にそう定められています。日本に国籍があるかどうかに関係なく、日本国内に住む全ての人に年金を納める義務があるのです。

経済的に納付が困難な状況であれば、保険料の免除や猶予制度を利用しましょう。国民年金は2年の時効があり、2年間までは遡って後納できるので、経済的に余裕ができた時に納付するようにしましょう。

最近は年金未納者に対する強制徴収が活発

昨今若者を中心に、年金の未納問題が大きな社会問題となっています。国民年金の納付率は以前より減少傾向で、特に若い世代の未納が多く社会問題となっています。

払えるのに払わない、国や将来に対する不安からか未納者は増加の一途を辿っています。そのため国としては、マイナンバー制度を運用し、悪質な滞納者から強制徴収を強化していく方針です。最終的には収入だけではなく、銀行口座などの資産までマイナンバーに紐づけし、未納者・滞納者に対する強制執行をより確実にしていくでしょう。

年金未納によるデメリット

年金未納によるデメリット

年金を納めるのは前述の通り法律で定められた義務です。そしてそれに従わない人にはデメリットがあることも書きました。

では具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか。まとめてみましたので、一緒に確認していきましょう。

年金未納によるデメリット①老後に年金がもらえない可能性がある

年金を老後に受け取る資格があるのは、年金を10年以上納めていた人だけです。これを満たさない人は、どのような事情があろうとも将来年金を受け取ることはできません。

20歳から60歳までの全期間に年金を納めた人は満額貰えますが、それ以下の期間しか払っていない人は比例計算により納めていない期間の分だけ減額されるようになっています。

年金未納によるデメリット①障害年金が貰えない

初診日が属する月の前々月(例えば4月が初診日なら2月)までの公的年金制度に加入すべき全期間のうち、その2/3以上の期間において保険料をきっちり納めているか、あるいは保険料納付の免除申請を済ませていなければ障害年金はもらえません。

年金未納によるデメリット③遺族年金が貰えない

遺族年金は遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類あり、受け取るための条件は違っています。しかし、これは年金を払っていない人はどちらも受け取ることはできません。

遺族基礎年金

受給条件を満たすのは、次のいずれかに該当する人が死亡した時になります。支払うべき期間の内で2/3以上の期間で年金を納付していることが遺族基礎年金を受け取る条件です。

国民年金の被保険者

国民年金の被保険者だった60歳以上65歳未満の日本国内在住者

老齢基礎年金の受給権者

老齢基礎年金の受給資格期間を満たした人

遺族厚生年金

受給条件を満たすのは、次のいずれかに該当する人が死亡した時になります。遺族基礎年金と同じく、支払うべき期間の内で2/3以上の期間で年金を納付していることが遺族基礎年金を受け取る条件です。

厚生年金の被保険者

被保険者期間中に初診を受けた傷病が原因で初診日から5年以内の期間に死亡したとき

1級・2級の障害厚生年金の受給権者が死亡したとき

遺族厚生年金を受給できるのは、死亡した者によって生計を維持されていた遺族

年金未納が続くと差し押さえ対象になる

年金未納が続くと 差し押さえ対象になる

20歳以上の日本国民は、公的年金制度に加入する義務があります。この公的年金制度は、加入すると同時に保険料を納めなければなりません。

未納するといろいろな不利益を被ることとなり、本人だけの問題では済まなくなります。そういった大変な事態が発生しないよう、ここでは年金未納についてしっかりと説明させて頂きたいと思います。

年金未納で差し押さえになるまでの期間

年金未納による差し押さえは、催告状・最終催告状・督促状の3度の納付催促を無視した後に実行されます。すべての納付期限を無視し、保険料の納付を行わなかった場合の最終処分として財産の差し押さえとなるのです。どうしても払えない場合は、年金貴事務所窓口に行って相談してみましょう。

年金未納で差し押さえになるもの

本人や配偶者・両親の銀行口座はもちろん、銀行に十分な資産がない場合は、自宅にある貴金属・車や生命保険の解約金なども財産として扱われます。更には不動産や有価証券などもその対象です。

差し押さえは強制執行となり、一度執行されてしまうと拒否することはできません。差し押さえにならないように年金は確実に納めましょう。

住宅ローンが残っている家も差し押さえの対象

住宅ローンが残っていても、持ち家は財産なので差し押さえの対象になります。住宅ローンの支払い中は、その家に抵当権が設定されています。また税金滞納での差し押さえは差押登記がなされます。ではどちらが優先となるのでしょうか。

抵当権の設定登記日と差押登記の原因となった年金の法定納期限の内で、期日の早いほうが優先となります。しかし結果的に優先する抵当権設定登記があった場合でも、年金滞納による差し押さえが実行されます。

年金未納で差し押さえられたら勤め先にも知られる

債権差押通知が本人が勤める会社宛に通知が送られ、会社が通知を受け取ると会社は第三債務者となります。この場合は従業員の給与の一部を差し押さえ、債権者へ支払う義務が発生します。

このように差し押さえとなると、会社を介して給与から間接的に納税することになります。特に裁判所からの効力は絶大で、支払いに応じなかった会社に対して取立訴訟手続きが可能とされています。

年金滞納後の流れ

年金滞納後の流れ

①延滞金の発生

期日を過ぎた未納分に対して、一定の期間を設けた後、未納分の納付書と「忘れていますよ、支払いお願いします」という旨の手紙が届きます。もちろん期日を過ぎているので、延滞金も加算されています。ここでの文書の内容はとても柔らかいです。

②催告状が届く

未納通知の文書を無視した後は、催告状が届きます。期日までに保険料を支払ってください、最悪の場合は配偶者や世帯主の財産を差し押さえますという旨の内容が書かれています。少々の脅し程度の内容となっています。

③電話、訪問による催促

催告状による通知にも音沙汰なければ、いよいよ電話や自宅訪問といった直接的な行動に移っていきます。ここでしっかりと相手側に対してアクションを起こしておく必要があります。

免除・猶予申請もあるので、まずは相談しましょう。無視は絶対ダメです。④以降は強制徴収対象者のみの手続きとなります。

④最終催告状での通達

ここまで徹底的に無視し続けた結果、ついに最終催告状が送られてきます。年金事務所が本人・世帯主・配偶者の所得を調査します。

いずれかの人に一定以上の所得があることが判れば、十分に支払い能力があると判断され、差し押さえまでのカウントダウンが始まります。

⑤電話、訪問による再度の催促

再び、電話や自宅訪問といった直接本人へ納税の催促を行います。度重なる納付勧告にも応じず、何のアクションも起こさず無視し続けた結果です。

保険料の納付がない状態となっていると、いよいよ差し押さえに向けて動き始めます。

⑥財産調査を行った後、差し押さえ予告

強制的に財産を差し押さえるには、督促状を必ず送付しなければならないと法律で定められているので、督促状を送付します。その督促状での納付期限を過ぎると強制徴収の予告である、差し押さえ予告通知書が届きます。

本人だけではなく、世帯主・配偶者にも同書が送付されます。

⑦差し押さえ

保険料強制徴収の基準を満たし、滞納している保険料を支払う能力があると判断された未納者には差し押さえが実行されます。強制的に預貯金・生命保険の返戻金などが差し押さえられ、滞納していた税金の未納分に充てられます。

差し押さえは最終手段なので、差し押さえにならないよう必ず年金事務所に連絡し相談しましょう。

強制徴収はどの程度の所得がある人が対象なのか

強制徴収はどの程度の所得がある人が対象なのか

強制徴収の対象者は、所得が300万以上・未納期間が7か月以上という条件になります。所得とは年収とはまた違い、年収から経費を引いた金額を所得とします。

個人の場合は確定申告書の所得の合計欄の数字、会社員は年収を一定の式にあてはめて計算という形になります。

あくまで所得での条件なので、貯金額が多くても所得が低ければ基本は対象外になります。しかし財産調査があるので、貯金額が多くて所得が低くてもそのすべてではありません。

「最終催告状」が届くまでの期間が行動できるチャンス

「最終催告状」が届くまでの期間が行動できるチャンス

経済的に納税が可能であれば義務なので必ず納税することです。失業や経済的に納税ができない人はまずは年金事務所に相談しましょう。無視は絶対ダメです。

免除・猶予申請ができるので、納税ができる状況になるまで免除や猶予手続きをしましょう。また後納ができ、納税できる状況になった時に納税すると、将来貰える年金も減らないです。納税する意思を見せることが、取り返しのつかない状況にならない為のアクションです。

どうしても年金が払えない場合はどうするべき?

どうしても年金が払えない場合はどうするべき?

支払い免除・猶予の申請

失業や収入の減少により年金の納税が経済的に難しい人で、強制徴収者の対象でなければ、手続きすると支払いの免除や猶予してもらえる可能性があります。

免除の金額は全額・4分の3・半額・4分の1の4種類があります。

分割払いの申請

最終催告状が届いた場合でも、年金事務所に連絡することにより、納税の意思があれば、納税計画の相談に応じてもらえます。

しっかりと相手側に誠意が伝わっているのが前提ですが、分割での納税も可能となっていますので、まずは連絡してください。

年金を滞納して放置するのは最悪の手段

20歳以上の日本国民全員に義務づけられている納税、年金もその1つです。将来貰えるかわからないから払わないは筋が通りません。税金は必ず納めなければなりません。

中には経済的に納税が困難な人もいることでしょう。年金納税には、支払い免除・猶予という制度があるので利用しましょう。そして納税できるようになったときに後納すれば良いのです。

まずは連絡、相談しましょう。年金滞納を放置することがどれだけ本人、そして周りの人を巻き込むかお分かり頂けたかと思います。年金納税は国民の義務、必ず納めましょう。